薬剤耐性菌で年8,000人死亡

先日、報道ステーションを見ていると、これまで僕が聞いたことのない病名で、多くの人が亡くなっているという。 平成29年 (2017年)で年8,000人。金欠病ならぬ菌血症という病気が原因だそうだ。無視できない数字です。

さらに、将来的には、癌による死亡よりも菌血症で亡くなる人のほうが多くなるという予測もされているそうです。

そもそも薬剤耐性菌とは?菌血症とは?

耐性菌とは
抗生物質を使い続けていると、細菌の薬に対する抵抗力が高くなり、薬が効かなくなることがあります。このように、薬への耐性を持った細菌のことを薬剤耐性菌といいます

https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/medicine/body/body006.html

菌血症(きんけつしょう、英: bacteremiaあるいはbacteraemia)とは、本来無菌であるはずの血液中に細菌が認められる状態
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8C%E8%A1%80%E7%97%87

簡単に言えば、薬の効かない細菌が血液に入ってしまい、それが原因で亡くなる病気で、年間8,000人も亡くなっているということ。とても怖いです。薬が効かないのですから。

ただ、なんとも残念なのは、まったく未知の細菌が体内に取り込まれて、その治療薬が無く人々が亡くなっているということではなく、どうも、もともとは薬で治療できていた細菌が、なんらかの理由からその薬が効かなくなるような耐性をもってしまったことで、人々が亡くなっているということ。

つまり、その薬の摂取の仕方に問題があるようなのです。 不必要な抗菌薬を繰り返し服用することで細菌が耐性を持つほか、医師の指示した量や期間を守らずに服用を途中で止めた場合にも殺しきれなかった細菌が耐性化するようです。抗菌薬で簡単に治療できた中耳炎などの病気が治りにくくなる例も、報告されているとのことですから、なんだかとっても怖い話になります。

薬局で購入する薬などは大丈夫なのでしょうか。自分の判断で摂取量を決めて、まぁ、勝手に摂取もやめているわけですから。

耐性菌 菌血症対策

ひとつは、無駄に抗菌薬を摂取しないということです。よくある間違いの例として、風邪をひいたときに、医者で処方される抗菌薬の摂取です。

風邪の原因は細菌ではなくウイルスであるという事実。 細菌とウイルスは全く別の病原体ということは、あらためて理解に努めないと頭のなかがごちゃまぜになります。

つまり、風邪を引いて、医者で処方される抗菌薬を飲んでも、風邪のつらい症状をやわらげることはあっても、風邪のウィルスを直接的にやっつけることはできないということ。あくまでも風邪は、自己免疫力でしか治癒できないということなのです。なので、無駄に抗菌薬を摂取しても、それは薬の耐性ができるリスクを助長しているとも考えられ、注意が必要となります。

風邪は、薬に頼ることなく、睡眠と保温、ビタミンCなどの栄養摂取によって回復を待つしかないといえそうです。あとは、風邪をひかないように予防することの大切さをあらためて感じることとなります。うがい手洗いの励行です。

自分自身が感じる体の調子と、体の中で起こっている血液の調子は、一致しないということを理解すれば、医者で処方された薬は、最後まで飲み切るという行為も重要な教えであることが改めてわかります。

素人の勝手な思い込みによる判断は、とても危険であるとうことを、自分自身への戒めとして、肝に銘じておきたいと思います。